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英雄ジュリアス・シーザーをめぐる物語
バロック・オペラの傑作をオペラパレスで
新国立劇場の2022/2023シーズン冒頭に登場するのは、大野和士芸術監督のバロック・オペラシリーズ第1弾として計画され、各方面から大注目を集める中、新型コロナウイルス感染症の急拡大によりリハーサルが中断、公演中止となった『ジュリオ・チェーザレ』。2年半の時を経てオペラパレスへ登場します。
バロック音楽の大作曲家ヘンデルの『ジュリオ・チェーザレ』は、ヘンデルのオペラ作曲家としての地位を確立した記念碑的作品。歴史上のシーザーとクレオパトラの物語を題材にしたオペラ・セリアで、レチタティーヴォで導かれるアリアが次々に展開し、多彩な音楽の美しさと歌手の技巧を劇的効果とともに存分に楽しめるスペクタクルです。
ロラン・ペリー演出版は2011年にパリ・オペラ座ガルニエで上演され話題となり、14年にトリノ王立歌劇場でも上演されたもの。ペリーのコンセプトは、「史実をめぐる夢想」。「遊び心をもって歴史を見てみた」と、エジプトの博物館のバックヤードを舞台にし、巨大な彫像や絵画などが舞台上に次々現れ、古代と現代とがない交ぜになったファンタジーがドラマティックに展開します。
バロック音楽の第一人者リナルド・アレッサンドリーニを指揮に迎え、注目の歌手陣には森谷真理、藤木大地、加納悦子、金子美香ら2020年公演で出演を予定していたキャストが揃うほか、タイトルロールにはバロックや現代曲で活躍するノルウェーのメゾ、マリアンネ・ベアーテ・キーランドが出演します。
<STORY>
【第1幕】
ローマの将軍チェーザレは、政敵ポンペーオを追ってエジプトへ来る。エジプトの将軍アキッラがトロメーオ王からとポンペーオの首を差し出す。悲嘆にくれるポンペーオの妻コルネーリア。息子セストは復讐を誓い、チェーザレも暴挙に憤る。クレオパトラは弟トロメーオから王座を奪うべく、チェーザレへの接近を図っていた。
アキッラはチェーザレの様子をトロメーオに報告、チェーザレ暗殺を唆し、報酬にコルネーリアを要求する。クレオパトラが侍女リディアと身を偽ってチェーザレを訪れると、彼はまんまと魅了され、クレオパトラは狂喜する。トロメーオは宴にチェーザレを招く。そこへ忍び込んだコルネーリアとセストは捕えられる。
【第2幕】
クレオパトラのもとを従者ニレーノの手引きでチェーザレが訪れる。アキッラはコルネーリアに愛を迫るが拒否される。トロメーオもコルネーリアを口説くが拒絶される。コルネーリアは誇り高く自害しようとするが、ニレーノに導かれたセストが現れ、命を取り留める。クレオパトラとチェーザレが愛を交わしているとトロメーオのチェーザレ暗殺の動きが知らされ、チェーザレは出陣する。
【第3幕】
アキッラはクレオパトラへ寝返る決心をする。クレオパトラはトロメーオに捕らえられ、絶望している。追い詰められ海へ飛び込んだチェーザレが生還。瀕死の傷を負ったアキッラは、自らがポンペーオ殺害を唆し、コルネーリアを得るべくチェーザレ暗殺を諮ったことをセストに告白する。死を覚悟したクレオパトラの前へチェーザレが現れ助け出す。なおもコルネーリアに言い寄るトロメーオの前にセストが現れ、ついに復讐を果たす。クレオパトラとチェーザレ、コルネーリア、セストを人々が讃え、幕となる。
<スタッフ・キャスト>
【指 揮】リナルド・アレッサンドリーニ
【演出・衣裳】ロラン・ペリー
【美 術】シャンタル・トマ
【照 明】ジョエル・アダム
【ドラマトゥルク】アガテ・メリナン
【演出補】ローリー・フェルドマン
【ジュリオ・チェーザレ】マリアンネ・ベアーテ・キーランド
【クーリオ】駒田敏章
【コルネーリア】加納悦子
【セスト】金子美香
【クレオパトラ】森谷真理
【トロメーオ】藤木大地
【アキッラ】ヴィタリ・ユシュマノフ
【ニレーノ】村松稔之
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
<インフォメーション>
新国立劇場2022/2023シーズン
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル「ジュリオ・チェーザレ」<新制作>
全3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
公演期間:2022年10月2日[日]~10月10日[月・祝]
予定上演時間:約4時間15分(休憩含む)
公演日程:2022年10月2日(日)14:00、5日(水)17:00、8日(土)14:00、10日(月・祝)14:00
チケット料金: S:27,500円 ・ A:22,000円 ・ B:15,400円 ・ C:8,800円 ・ D:5,500円
会 場:新国立劇場 オペラパレス
公式HP:https://www.nntt.jac.go.jp/opera/giuliocesare/
※新型コロナウイルス感染症の影響により、公演内容や招聘スタッフ・キャストに変更が生じる場合があります。